議会報告トップに戻る

平成18年 第3回定例会

災害時要援護者の避難支援ガイドラインについて

はじめに、災害時要援護者の避難支援ガイドラインについてお伺いいたします。
 都市直下型の大地震や都市型水害など、災害への事前の取り組みが大きな課題となっております。政府は昨年3月、災害時要援護者の避難支援ガイドラインを策定し、本年3月には、その改正を行いました。その改正ポイントは、災害時に支援が必要な高齢者や障害者などの個人情報について、本人の同意がなくても地方自治体の判断で福祉や防災関係部局、更には自主防衛組織などの機関に情報を提供、共有するなど、災害時要援護者に対する積極的な支援を進めるよう求めております。
 政府は、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律で定めた、目的外利用の本人以外のものに提供することが明らかに本人の利益となるときとの規定を生かし、災害時などの個人情報提供は明らかに要援護者本人の利益になるとの判断を改めて示し、地方自治体にその取り組みを求めております。
 そこで、以下質問いたします。

 災害要援護者の避難支援プログラムを策定し、避難支援体制の整備を進めていくためには、平時からの情報収集・共有が不可欠であることは論を待ちません。練馬区においても、個人情報保護を堅持しながら、いかに避難支援を実施するか、苦慮していることは認識しております。今回の改正を踏まえ、災害時要援護者の情報共有について、区としての方針を明確にすべきであります。ご所見をお伺いいたします。
 2点目に、災害時要援護者の登録制度についてお伺いいたします。

 中越地震を機に、新潟市では、災害時要援護者の登録制度を設けております。援護者、つまり助ける側は、地域の自主防災組織や同制度に協力する町会・自治会、介護者等のサービス事業者となっており、その援護内容は、1、安否確認、2、避難所までのつき添い、3、避難所までの車で輸送の3種類から本人と相談のうえ事前に決定しておき、家族が留守中の場合のみ援護が必要な人もいることから、利用時間帯についても「終日」あるいは「特定の時間帯」のいずれかを指定するといった具体的な支援体制を明確にしております。
 練馬区では、高齢者の情報共有として、ひとり暮らし高齢者等実態調査の中で、防災課や避難拠点への情報提供の同意を求める項目を追加するなど、登録制度へ一歩を踏み出しました。
 一方、ひとり暮らし高齢者や高齢者世帯のみに調査が限られているなど、限界もあります。要介護認定者や障害者等の登録も不可欠であります。障害者団体の皆様からは、一刻も早く体制を整えていただきたいとの切実な声も届けられており、スピード感のある取り組みが必要であります。ご所見をお伺いいたします。

 また、新ガイドラインでは、要援護者等に関する情報を平時から収集し、電子データ等で管理・共有するとともに、一人ひとりに対して複数の避難支援を定めるなど、具体的な避難支援計画を策定するよう求めておりますが、今後どのように進めていくのか、ご所見をお伺いいたします。

団塊の世代の人材活用について

 次に、団塊の世代の人材活用についてお伺いいたします。
 第1次ベビーブームの1947年から1949年に生まれた団塊の世代は、来年度から順次60歳定年を迎えます。当区においても、明年から60歳を迎える区民は2万9,852人、人口比4.4%と見込まれており、来年度以降、団塊の世代が大量退職してくることになります。
 そこで、団塊の世代の転身講座の開催についてお伺いいたします。

 世田谷区では、9月から「生涯現役プロジェクト」と題した講座を開催するとのことであります。豊島区でも、10月からフォーラムを手始めに、3年間にわたり施策を実施いたします。「モーレツ社員」として日本経済の発展を支えてきた団塊の世代のなかんずく男性の多くは、地域社会とのかかわり合いも大変薄くなっております。そういった中で、参加者が地域のボランティア団体やNPOなどの活動に参加することで、地域の状況や実情を知ることは大変有意義であります。地域活動に参加する体験型の講座は、団塊の世代の地域デビューを支援していくうえで、その効果が期待できると考えます。当区においても、団塊の世代の転身講座の開催を要望するものであります。ご所見をお伺いいたします。
 また、この講座は単なる講座に終わらせるのではなく、受講することにより、地域社会の担い手として羽ばたいていけるまでアドバイスができるプロジェクトになるよう要望するものであります。答弁を求めるものであります。

 2番目に、生涯学習の基本となる学びの観点についてお伺いいたします。
 一方的に聞くだけではなく、仲間づくりができる要素が必要であると思います。本来、区民大学、寿大学がその任務を果たしていることになりますが、まだ限られた利用の範疇であると思います。団塊の世代はまだ十分に若いという感覚が先行しているため、老人クラブデビューに抵抗がある人が多いのが実態です。事前の問題意識を持ち、仲間と一緒に取り組めるようなコミュニティとしてのシニアカレッジのような受け皿の工夫を要望するものであります。ご所見をお伺いいたします。

 3番目に、シンポジウム等の開催を含め、定年後の能力発揮につながるような企画や専門の分野を生かせるような企画を要望するものであります。ご所見をお伺いいたします。

 4番目に、学校等の地域支援は、町会関係ではおのずと限界があります。新しい地域力としての団塊の世代の方々の応援を、区としても呼びかけていく努力を検討されるよう、重ねて要望するものであります。ご答弁を求めるものであります。

 5番目に、この項の最後に、地域参加の担い手として、団塊の世代の男性をどう地域力として巻き込むのかという意味合いが強くありますが、女性につきましても地域力としての期待があります。しかし、定年を迎える女性心理は、一休みしたい、また、毎日家事には事欠かないという想定内があるため、男性と同じようにすぐに地域力にはなり得ない側面もあります。女性センターにおける新しいサロン形式による女性学の講座の開催や、定年後の女性たちが男性ともども人口減少社会の日本の活力になれるよう、横の連携が図れるような研さんや語らいの場の提供を要望するものであります。ご所見をお伺いいたします。

廃プラスチックの資源化について

 次に、廃プラスチックの資源化についてお伺いいたします。
 23区に残された唯一のごみ最終処分場の延命化を図り、更に資源の有効活用の観点から、現在、埋め立てによって処分されている廃プラスチックを、平成20年度から焼却によって熱エネルギー回収する、いわゆるサーマルリサイクル方針が23区区長会において確認されました。この方針は、昭和48年ごろから始まった23区におけるごみの分別収集区分を変更するもので、区民生活に大きな転換をもたらすものであります。これを最大の契機として、区民のごみ減量、リサイクルの意識を高め、資源循環型社会を目指す取り組みとするよう期待いたします。びん、缶、ペットボトルや商品を包んでいる包装材の減量とリサイクルを目的とする容器包装リサイクル法は、ある一定の成果を挙げてきましたが、課題も明らかになっております。何より家庭から排出されるごみ全体の量が減っていないのが現状であります。
 本年6月には、容器包装リサイクル法の一部を改正する法律が施行され、事業者が市区町村に資金を拠出する仕組みが創設されましたが、容器包装廃棄物の分別収集および再資源化の責任と経費については事業者の負担としないことで、市区町村の分別収集保管に要する費用が大きな負担として残る結果となりました。はじめに、この改正についての区のお考えをお伺いいたします。

 わが会派では、かねてからごみと資源の分別の徹底やリサイクル事業の充実を訴えてまいりました。会派の要望を踏まえ、練馬区として最大限の努力をされ、他区に先駆けて廃プラスチックの一つであるペットボトルについて街区路線回収事業を行い、早宮、春日町、田柄地域をはじめ4地域では、回収実績が2倍以上に増加しております。本年10月から、豊玉と石神井台、上石神井で追加実施され、積極的にリサイクルを進めていることを高く評価いたします。
 しかし、これだけ努力をしても、ペットボトルの回収率は全量約3分の1で、残り3分の2は相変わらず不燃ごみとして排出されております。更に、ペットボトル以外の廃プラスチックも、分別すれば貴重な資源になり得るものであります。サーマルリサイクルを実施する前に、容器包装リサイクル法により制度としてリサイクルの仕組みが確立されている、いわゆる容器包装プラスチックについては資源として分別収集を行い、リサイクルを推進すべきであると提案いたします。廃プラスチックは貴重な資源であり、埋立不適物であります。ご所見をお伺いいたします。

 第3点目に、循環型社会の形成を目指し、廃プラスチックの資源についての価値を踏まえ、今後、廃プラスチックの処理について、区としてどのような基本的考え方をもって施策を進めていくのか、お伺いいたします。
 廃プラスチックのサーマルリサイクルについては、平成20年度本格実施とされており、平成19年度には、練馬区でもモデル事業を実施する予定であります。これまで廃プラスチックは焼却不適物とされてきたことから、区民の一部に焼却に伴う環境への懸念の声があることも事実であります。

 第4点目に、今後、廃プラスチックの分別の変更が実施されるにあたり、サーマルリサイクルの目的や意義、清掃工場の公害対策などについて、区民の方が安心してより一層のごみと資源の分別の徹底に取り組めるよう、事前に十分な啓発活動が行われるべきであると考えます。区のお考えをお伺いいたします。
 次に、「みどり30」についてお伺いいたします。

「みどり30」について

 練馬区は、東京23区の中でもみどりが一番多い区であります。現在の緑被率は20.9%で、杉並区と並んで第1位であります。この緑被率を今後30年間で30%まで引き上げていこうとするのが「みどり30」の計画であります。
 近年の地球温暖化を防ぐためにも重要な施策であると、この取り組みを高く評価をいたします。練馬区の緑被率30%を達成するためには、今後438ヘクタールの緑をふやさなければならなく、光が丘公園6個分の緑被確保が必要であります。この数字だけを見ても、目標を達成するには大変至難のわざであると思われます。練馬区の農地も、平成3年から10年間で272ヘクタール減少しております。

 そこで第1点目に、農地を守る対策についてお伺いいたします。
 「みどり30」の基本方針案では、農地の保全にあたり、税制にかかわる課題について、練馬区単独での取り組みとするのではなく、同様の自治体とともに連携を図り、国などへの働きかけを進めていくとありますが、現在、どのように進められているのか、お伺いいたします。
 練馬区の農地を守るために、今後、まちづくり交付金などを活用して、更に農業体験農園や区民農園などを増やすべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

 第2点目に、公園の花壇管理についてであります。
 わが会派からも強く要望いたしました花壇管理は、区民の方々との協働により、現在、17か所の公園で行われております。花壇をつくっておられる区民の方々は、本当に楽しそうに生き生きと取り組んでおります。ぜひ、この花壇管理を拡大し、増やすべきであると考えます。練馬区には約400の公園があり、まだまだ花壇管理ができる場所はたくさんあると考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 また、公園に限らず、花壇ができる公の場所であれば、区の支援を受けられる体制をとるべきと考えます。お考えをお伺いいたします。
 また最近、地方に行くと、道路のわきにきれいな花壇が設置されております。ぜひ練馬区でも、できるところから道路花壇の設置を要望いたします。お考えをお伺いいたします。
 第3点目に、屋上緑化についてであります。
 わが会派から提案させていただきました民間建物の屋上緑化の助成については、平成17年度から行い、1年間で17件、緑化区画面積438u、518万円を助成してきたことを高く評価いたします。「みどり30」の計画からも、この施策をもっと区民の方々にPRし、協力をいただける体制をとるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

 第4点目に、学校施設の緑化についてであります。
 学校の緑化については、屋上緑化、みどりのカーテン、校庭の芝生化が行われてきました。中でも中村小学校の校庭の芝生化は、学校と児童・生徒、PTAが協力してグリーン・キーパーズを立ち上げ、芝生化が行われてきました。このように、地域の協力体制による学校のみどりのカーテン、屋上緑化および校庭の芝生化を更に推進すべきと考えます。お考えをお伺いいたします。

 第5点目に、「みどり30」に対するアピールについてであります。
 現在、光が丘の花とみどりの相談所で行われているグリーンフェスティバルを全区的に発展させ、練馬区の歌にあるように、花とみどりに包まれたわがまち練馬月間を設置し、キャンペーンを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。そして、「みどり30」を皆様に理解していただき、花とみどりの環境都市練馬を目指すべきと考えます。ご所見をお伺いいたします。
 「みどりの葉っぴい基金」も、平成18年8月現在で6,300万円にのぼりました。しかし、まだまだ知られていない現状もあります。効果的なPR方法を考えるべきであると思いますが、いかがでしょうか。今回、職員が育てたハーブの鉢を基金に協力していただいた方々にお配りいたしましたが、すばらしい企画ですので、引き続き続けるべきだと考えます。お考えをお伺いいたします。

 更に、みどりのホームページをつくり、充実すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

子どもの安全対策について

 次に、子どもの安全対策についてお伺いいたします。
 公明党は、チャイルド・ファースト社会の実現を目指し、取り組んでおります。子どもの幸せが確保される社会こそ、国民すべてにやさしい社会であり、チャイルド・ファースト社会を実現するためには、子どもの目線に立って問題を解決することが何よりも重要であります。厚生労働省人口動態統計によれば、子どもの死亡原因は交通事故や小さなボールの誤飲事故、風呂場での溺水事故など、いわゆる「不慮の事故」が子どもの死因の第1位となっております。その数は、小児がんで亡くなる子どもの2倍にものぼり、この傾向は1960年代から今日まで40年以上も変わっておりません。
 日本では、事故に遭うのは「運が悪かった」で切り捨てられてしまいますが、欧米では30年前から、事故後に打たれる死亡安全から予防安全へと原因を究明し、子どもの行動に応じた対策を講じております。その結果、不慮の事故が減少いたしました。わが国でも、子どもの死亡事故を減少させなくてはなりません。本区においては、豊玉、石神井の2か所の保健相談所に子ども事故防止コーナーが設置され、今後、6か所に拡充される予定であります。

 しかし、京都第二赤十字病院が運営する事故防止センターでは、小児期の不慮の事故を防止するために、保護者が体験を通して学ぶことに重点を置いた「子どもセーフティハウス」を常設展示しております。体験型で事故が起こりやすい箇所を紹介、パネルによる説明のほか、事故防止器具を使い、事故を未然に防ぐ具体的な方法を学ぶことができます。本区においても、このような立体的で体験型展示の設置を提案いたしますが、いかがでしょうか。特に子どもを連れたお母さんが、横断歩道で「危ない、車が」としかっている姿を見かけますが、お母さんに見えている車が子どもには見えません。大人の視野が左右150度、上下120度の広さがあるのに対して、5、6歳の子どもでは左右が90度、上下は70度と大人の半分の視野しかありません。子どもの視野が狭いことは、保護者や保育園・幼稚園の関係者でも知られておりません。幼児視野体験めがねは、子どもと同じ視野を体験し、子どもの目線に立った対策を講じることができます。そのめがねを、例えば保育園の保護者や保育士に配布し、広く紹介すべきと考えますが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。

 また、現在、子どもの安全対策については、各課がさまざまな視点から取り組んでおりますが、今回お伺いした件をはじめ、最新の情報を各課で共有し、活用できるような体制を確立し、具体的な事例、施策に関しても迅速な対応ができるようにすべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

大江戸線延伸地域まちづくりについて

 次に、大江戸線延伸地域まちづくりについてお伺いいたします。
 大江戸線の導入空間に位置づけられる土支田・高松区間の補助230号線が、本年8月、国の事業認可を受けて整備に着手されました。昨年3月にスタートした土支田中央土地区画整理事業とあわせ、大江戸線の延伸を待望する区民にとって一歩前進と受けとめております。
 更に今後は、交通不便地域でもある大泉町・大泉学園町方面への取り組みが重要となってまいります。こうした地域の住民にとって、大江戸線の延伸はまさに悲願であり、早期実現のために全力を挙げる必要があります。そこで、今後、補助230号線の整備と沿道まちづくりを推進するにあたり、何点か提案を含めお伺いいたします。

 まずはじめに、土支田・高松区間における補助230号線の街路事業についてであります。区長は所信で、「これまでの話し合いの成果を地区計画の素案としてまとめており、来年度早々には、地区計画の都市計画決定を得られるよう進めてまいります」と述べられております。
 一方、東京都は、国庫補助事業として「一体開発誘発型街路事業」によって、この街路事業を進めることとしております。こうした事業と地区計画との調整、整合性をどのように考えていらっしゃるのか。また、民間投資促進の見通しについてもお伺いいたします。

 2点目に、大泉町・大泉学園町では、補助230号線沿道地域まちづくりアンケート調査を昨年3月実施いたしました。その調査結果では、8割以上の方が「大江戸線延伸に期待する」と回答されております。更に6割以上の方が、「現在のまちの緑や自然景観などを残していきたい」と回答しております。今後、大泉町・大泉学園町方面への補助230号線沿道まちづくりにおいては、こうした調査を踏まえ、みどりや自然景観に十分配慮する必要があると考えます。
 また、所信でも、「年度内にはまちづくり協議会を発足させ、地域の皆様方と話し合いに着手する予定」とありますが、地域住民のまちづくりに対する熱意やアンケート調査結果をどのようにまちづくり協議会で反映されるのか、その取り組みについてご所見をお伺いいたします。

 3点目に、大泉町・大泉学園町地域では、平成11年に補助230号線の整備や沿道まちづくりについての住民説明会を実施しておりますが、一部住民から反対があったとお聞きしております。それは、道路の用地買収にあたる地権者の中に、生活再建についての心配があったということであります。今後取り組みを進める中でも、こうした心配が払拭されない限りは、道路整備やまちづくりが進まないという事態も想定されます。
 そこで、こうしたことに対応するために、用地買収で発生する残地について、東京都と連携しながら諸施策を講じる必要があると考えます。現在、区では、積極的にみどりを増やす取り組みを進めております。みどりを増やし、かつ道路事業を円滑に進めることができれば大変有意義であると考えます。特にこの地域では、風致地区に指定されており、道路整備とあわせて沿道の緑化を進めることは、風致を保全する観点から望ましいことと考えております。また、財源については、例えばまちづくり交付金等の活用により、財源の負担が軽減されると考えますが、いかがでしょうか。大江戸線の延伸は、今後も種々の困難が伴うことが考えられますが、悲願とも言うべき地域住民の声にこたえるためにも、区としてでき得る施策は英断を持って実施していく必要があると思いますので、区長のご所見をお伺いいたします。

Copyright (C) 2005-2007 斉藤しずお All Rights Reserved.